家と暮らしのお役立ちコラム
注文住宅の価格相場はいくら?家づくりで知っておきたいお金・費用の話
「注文住宅の価格相場はいくらくらい?」「住宅ローンを組んでいる人はどれくらいいるのだろう?」など、お金・費用にまつわる話は、これから注文住宅を建てようとしている多くの方にとって、もっとも気になることの一つではないでしょうか。
この記事では、国土交通省や住宅金融支援機構が公表している調査データをもとに、注文住宅を建てるなら知っておきたいお金・費用の話をしていきます。これから家づくりをされる方にとって参考になるかと思いますので、ぜひ最後までお読みになってください。
注文住宅の家づくり、いくらかかる?統計から見る注文住宅の価格相場
まずは国土交通省が実施した「令和元年度 住宅市場動向調査」をもとに、注文住宅の価格相場について見ていきましょう。
注文住宅の価格相場は全国平均で4,615万円
令和元年度 住宅市場動向調査報告書によると、住宅建築資金と土地購入資金を合わせた購入資金総額は全国平均で4,615万円。土地購入資金を含めず住宅建築資金に限ると3,235万円です。
なお、本調査における属性の平均は以下の通りです。ご自身の状況と比較いただくと、よりイメージがしやすいかもしれません。
- 購入する住宅に居住する人数:3.4人
- 世帯年収:744万円
- 年齢:43.2歳
都道府県別の注文住宅価格相場は?
令和元年度 住宅市場動向調査報告書には価格相場の都道府県別内訳が記載されていないため、住宅金融支援機構のフラット35利用者調査のデータをもとに比較していきます。お住まいの都道府県の価格相場を確認してみましょう。
都道府県 | 建設費(順位) 単位:万円 |
土地取得費(順位) 単位:万円 |
計(順位) 単位:万円 |
北海道 | 2916(13位) | 790.6(38位) | 3706.6(28位) |
青森県 | 2758.1(31位) |
648.4(45位)
|
3406.5(42位) |
岩手県 | 2669.5(37位) | 695.9(44位) | 3365.4(43位) |
宮城県 | 2908.4(14位) | 1077.5(15位) | 3985.9(12位) |
秋田県 | 2480.8(44位) |
523.3(47位)
|
3004.1(47位)
|
山形県 | 2818.4(22位) | 805.6(34位) | 3624(36位) |
福島県 | 2965.3(4位) | 962.5(20位) | 3927.8(16位) |
茨城県 | 2907.3(15位) | 797.4(36位) | 3704.7(29位) |
栃木県 | 2935.6(8位) | 796.9(37位) | 3732.5(26位) |
群馬県 | 2851.9(18位) | 804.3(35位) | 3656.2(35位) |
埼玉県 | 2758.1(31位) | 1651.2(4位) | 4409.3(4位) |
千葉県 | 2841.1(19位) | 1381.6(9位) | 4222.7(8位) |
東京都 |
2341.9(46位)
|
3302.4(1位)
|
5644.3(1位)
|
神奈川県 | 2567.5(42位) |
2288.7(2位)
|
4856.2(2位)
|
新潟県 | 2783.8(29位) | 838.3(31位) | 3622.1(37位) |
富山県 | 2940.5(7位) | 745.6(42位) | 3686.1(32位) |
石川県 | 2697.6(36位) | 1040.8(16位) | 3738.4(24位) |
福井県 | 2824(21位) | 782.6(39位) | 3606.6(38位) |
山梨県 | 2635.8(41位) | 829.3(32位) | 3465.1(40位) |
長野県 | 2954.2(5位) | 872.9(27位) | 3827.1(19位) |
岐阜県 | 2791.5(27位) | 810.9(33位) | 3602.4(39位) |
静岡県 | 2818(23位) | 1142.3(12位) | 3960.3(15位) |
愛知県 |
3000.8(2位)
|
1590.6(5位) |
4591.4(3位)
|
三重県 | 2918.8(11位) | 848.5(28位) | 3767.3(23位) |
滋賀県 | 2800.2(26位) | 1116.9(13位) | 3917.1(17位) |
京都府 | 2643.9(39位) | 1533.2(6位) | 4177.1(9位) |
大阪府 | 2494.6(43位) |
1863.1(3位)
|
4357.7(5位) |
兵庫県 | 2786.4(28位) | 1508.8(7位) | 4295.2(7位) |
奈良県 | 2728.2(33位) | 1303.8(10位) | 4032(11位) |
和歌山県 | 2764.2(30位) | 899.6(24位) | 3663.8(33位) |
鳥取県 |
2440.8(45位)
|
627.6(46位)
|
3068.4(46位)
|
島根県 |
2261(47位)
|
952(21位) |
3213(45位)
|
岡山県 |
2981.4(3位)
|
1002.3(18位) | 3983.7(13位) |
広島県 | 2805(24位) | 1172(11位) | 3977(14位) |
山口県 | 2941.5(6位) | 847.2(29位) | 3788.7(22位) |
徳島県 | 2804.3(25位) | 887.7(25位) | 3692(31位) |
香川県 | 2879.3(17位) | 840.7(30位) | 3720(27位) |
愛媛県 | 2712.2(35位) | 1022.6(17位) | 3734.8(25位) |
高知県 | 2723.3(34位) | 980.8(19位) | 3704.1(30位) |
福岡県 |
3001.3(1位)
|
1107.5(14位) | 4108.8(10位) |
佐賀県 | 2882.2(16位) | 775(40位) | 3657.2(34位) |
長崎県 | 2916.2(12位) | 909.8(23位) | 3826(20位) |
熊本県 | 2923.8(10位) | 935.2(22位) | 3859(18位) |
大分県 | 2924.6(9位) | 878.9(26位) | 3803.5(21位) |
宮崎県 | 2640.6(40位) | 721.4(43位) | 3362(44位) |
鹿児島県 | 2660.5(38位) | 770.6(41位) | 3431.1(41位) |
沖縄県 | 2826.3(20位) | 1476.3(8位) | 4302.6(6位) |
都道府県別で建築費が最も高いのは福岡県で3,001.3万円、一方最も低いのは島根県で2,261万円。土地取得費では東京都が3,302.4万円でトップ、一方最も低いのは秋田県で523.3万円でした。特に土地取得費において都道府県で大きく差があることが見て取れます。
なお、住宅金融支援機構のフラット35利用者調査の元データでは、「平均年齢」「家族人数」「世帯年収」「住宅面積」などさまざまな切り口から数値を比較することが可能です。データ形式はエクセルですが、以下のページよりご確認いただけます。
家・土地の購入、お金はどこから?
次に注文住宅を購入する際のお金の調達方法について見ていきましょう(ソース:令和元年度 住宅市場動向調査報告書)。
先ほど購入資金総額は全国平均で4,615万円であるとお伝えしましたが、内訳は自己資金が1,254万円、借入金額は3,361万円です。比率(金額ベース)にすると自己資金が27%、残り73%が借入であり、借入金による割合が多いということがわかります。
ちなみに自己資金(平均1,254万円)の調達方法は以下の表のとおりで、「預貯金・有価証券売却代金・退職金」が61.5%と最も多くなっています。
自己資金の調達方法 | 金額(割合) |
預貯金・有価証券売却代金・退職金 | 771万円(61.5%) |
不動産売却 | 244万円(19.5%) |
贈与 | 141万円(11.2%) |
遺産相続 | 49万円(3.9%) |
その他 | 49万円(3.9%) |
85%の人が住宅ローンを組んでいる
また85%の世帯(無回答者は集計から除いています)が住宅ローンを組んでおり、大多数が住宅ローンを使って家を購入していることがわかります。
なお、住宅ローンの年間返済額は123.2万円(数値は全国平均)。これを12で割ると、月々の支払い額はおよそ10.3万円であることがわかります。
気になっているエリアの土地価格相場を調べる方法
(もともと持っている方を除き)家を購入する際に併せて検討する必要がある土地ですが、相場価格を調べる際は国土交通省が運営している「標準地・基準地検索システム」を活用するのが便利です。
標準地・基準地検索システムでは、「国土交通省地価公示」「都道府県地価調査」をそれぞれ調べることが可能です。国土交通省地価公示・都道府県地価調査は以下にあるように、それぞれ適性な地価形成を図るために提供されている情報です。
地価公示は、土地鑑定委員会が毎年1回標準地の正常な価格を公示し、一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準とされ、また、国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準とされる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的としている。
(都道府県地価調査は)国土利用計画法施行令第9条にもとづき、都道府県知事が、毎年7月1日時点における標準価格を判定するものです。土地取引規制に際しての価格審査や地方公共団体等による買収価格の算定の規準となることにより、適正な地価の形成を図ることを目的としています。
引用:土地・建設産業:都道府県地価調査 – 国土交通省
※()内編集部追記
下記画像にあるように、基準地が定められ価格がそれぞれ公開されています。
※編集部にて一部画像加工
土地価格は接面道路との関係性や画地条件などの要因によっても左右されますので、これら個別要因も考慮しつつ、複数の情報を参考にして土地の相場を把握すると良いでしょう。
高い家と安い家は何が違う?
ここまで注文住宅や土地の価格相場についてデータをもとに解説しましたが、同じエリアで同じ広さの注文住宅の家を建てるにしても、例えば以下の点にこだわるか否かで家の価格に大きく差が生じます。
- 快適さ(断熱性・気密性)
- 耐震性(地震への強さ)
- ランニングコスト
- 間取り・内装・設備などの自由度
住宅の断熱性を高めて寒い冬でも快適な家づくりを実現するには「高品質の断熱材を充分な量使用する」「断熱性能が高い木製窓枠を採用する」といった取り組みが必要となりますが、その分断熱性の低い家と比べると導入費用がかかります。同様に、毎月の光熱費がかからずランニングコストを低く抑えられる「ZEH(ゼロエネルギー住宅)」を選ぶなら、導入費用がかかる太陽光発電システムや省エネ性能の高い設備(冷暖房・換気・給湯・照明など)が必要となります。
高い家と安い家にはそれぞれメリット・デメリットがあります。いざ住み始めた後に後悔することのないよう、購入時の価格だけでなく快適さや安心、建築後の費用等のことまで考慮した上で判断することが大切です。
» 価格が高い家と安い家の違いって?失敗・後悔しないために北洲ハウジングが伝えたい家選びのポイント
資金計画をもとに満足いく家づくりを実現しよう
この記事では注文住宅の価格相場についてご説明しました。資金計画を検討する材料としてイメージを具体的にしていただくヒントとなれば幸いです。
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